顧問挨拶

伊藤武久先生より

KASELEの皆さん、春はもうすぐだというのに、寒い毎日、お元気でいらっしゃるでしょうか。 
 If Winter comes, can Spring be far behind?
さぞ、皆さんは、日一日、教育に研究に御精励のことと存じます。頼もしくも嬉しいかぎりです。 お体をいたわって、ゆるゆるがんばってください。当方は、怠惰に日を送っています。会員歴だけはいたずらに長く30年余、役立たずの役員の年月も久しいものになりました。いまは在所の大学で週一コマ教えるだけの身ですので、教育現場の熱い厳しい雰囲気とはほとんど無縁の境涯にあるといえます。ですから、りっぱな後進の皆さんにとても先輩風を吹かせるどころではありません。
ただここに、わが英語教育48年の果てにいたっての一つの苦い述懐を披瀝させていただき拙い挨拶とします。
それは、「あたかもこの世には日本人の外国語といえば英語しかないかのごとくうちすごしてきた」おのれの無邪気さかげん、ということです。無知、といってもいいかもしれない。
ともかく、現今、自他共にゆるすゆるぎない国際共通語の地歩を固めた英語、その英語教育に携わっているという、たるんだ安心感、いい気な帰属意識からくる増長慢には、くれぐれも御注意あれ。
年寄りの冷や水でしょうか。他山の石でしょうか。
なににせよ  Self-complacency is a dangerous thing です。
                  福岡県立大非常勤  伊藤武久