会長就任挨拶

 

大坪 喜子(長崎大学名誉教授)



 

 会員の皆様には、お元気で新学期の慌ただしい日々をお過ごしのことと存じます。

 

山内進前会長(琉球大学)の後を受けて、20144月1日より、九州英語教育学会の会長職を受け継ぐことになりました。思いがけない大役にたいへん戸惑っておりますが、これまで本学会には、長い間、一会員として研究・教育の面でいろいろお世話になってまいりましたので、微力ではございますが、会員の皆様のご指導・ご協力をお願いしながら、本学会の更なる発展のために尽力したいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

はじめに自己紹介を兼ねまして『九州英語教育学会』との出会いにふれることにいたします。1972(昭和47)年4月から長崎大学教育学部英語科で開設された「英語科教育」を担当することになりましたが、当時、吉田一衛先生たちが『九州英語教育学会』を立ち上げられて間もない頃であったことを同僚のかたに伺っておりました。1970年代はじめの頃は、まだ、英語科教育の授業は、英米文学・英語学の領域の担当者が持ち回りで担当していましたので、英語教育学の領域の確立を求める機運が高まっていたように思います。私自身も、新しい領域である「英語科教育」担当者として、ハワイのイースト・ウエストセンターでの“ESOL Teacher Trainers Program (1975.9.1~1976.3.31) で訓練を受けるなどして、海外の英語教育にも触れながら「英語科教育」に取り組みはじめました。1980年代になると、『九州英語教育学会』の研究大会が長崎で行われるときには、中学校・高等学校教員の卒業生たちとシンポジウムを担当するなどの形で本学会に参加できるようになりました。数年に1度回ってくる長崎での研究大会を目標にしながら、英語科教員養成の仕事に積極的に取り組むことができたように思います。 

 

『九州英語教育学会』(The Kyushu Academic Society of English Language Education: KASELE)は、これまで、九州地区の英語教員・英語教育関係者を中心に、英語教育に関する理論や実践を推進し、その成果を英語教育に活かしていくという形で発展してまいりました。一方において、学校現場では、この2030年の間に、状況が大きく変化してきております。1987年には英語母語話者の指導助手(Assistant Language Teachers)が中学校・高等学校の現場に導入され、1990年代半ばから小学校への英語導入の実験的な試みが始まりました。そして、2020年までには、英語を教科として小学校5年生・6年生に実施することを目指すということが伝えられています。これらの変化は、毎年、九州の各県持ち回りで開催されている研究大会においてもすでに反映されており、小学校英語から大学英語教育までを視野に入れて、理論的研究・実践的研究が深められてきております。

このような英語教育行政の変遷に対応しながら、『九州英語教育学会』は40年以上に渡って、九州地区の英語教育の発展に大きな役割を果たしてきたことを改めて実感いたしております。これまで本学会の発展にご尽力いただきました歴代の会長や副会長、事務局長をはじめ、評議員や紀要委員、また、幹事の先生方に、これまでのご苦労に謝意を表し、ご健闘を讃えさせていただきたいと思います。また、これまで、本学会の発展を支えていただきました九州地区の英語教員・英語教育関係者の皆様に、改めて、心からお礼を申し上げます。

 

ここで、これから開催されます『全国英語教育学会』および『九州英語教育学会』についてご紹介させていただきたいと思います。

 

<全国英語教育学会について>

『全国英語教育学会』(The Japan Society of English Language Education: JASELE)は,『九州英語教育学会』を始めとする全国8地区学会の統一体でありますが、『全国英語教育学会』も年次研究大会を開催しております。すでにご案内のとおり、『第40回全国英語教育学会徳島研究大会』が201489日(土)~10日(日)に開催されます。毎年開催される研究大会は、全国8地区学会が順番に担当して開催されますが、それぞれの地区の役割も順番にめぐってきます。現在、2013年(北海道)・2014年(徳島)の2年間継続の「課題研究フォーラム」は、『九州英語教育学会』が担当して進行中です。2年目の今年は、「佐賀の英語教育―小中高の接続を考える」と題して、田中彰一先生(佐賀大学)をコーディネーターに佐賀の先生がたが担当されます。九州からも多く会員のかたのご参加をお願いたします。

 

<九州地区で開催される2学会について>

これから九州地区で開催される2学会についてご紹介します。まず、『第43回九州英語教育学会: KASELE』が、昨年の佐賀研究大会(佐賀大学)に次いで、大分研究大会として2014126日(土)に大分大学で開催されます。大会実行委員長の御手洗靖先生を中心に、充実した大会が開催できるように準備を進めております。会員の皆様には、日ごろの授業研究・実践活動の成果を積極的に研究発表等でご紹介いただく機会にしていただきたいと思っております。また、多くの英語教育に関わっておられる小・中・高・大の先生がたにもぜひ参加していただければ幸いです。

それから、来年度には、8年に1度、九州地区で開催される全国大会、『第41回全国英語教育学会熊本研究大会: JASELE』が、2015822日(土)・23日(日)に熊本学園大学において開催されることが決まっております。すでに、その大会実行委員長の佐藤勇治先生・副実行委員長の島谷浩先生を中心に、大会実行委員会の立ち上げ準備も整いました。これから1年間を通して、熊本研究大会の開催を充実したものにするために一生懸命取り組んでまいります。

ここからは、お願いですが、『第41回全国英語教育学会熊本研究大会』の実行委員会一同にとりまして、全国大会の運営は初めての経験ですので、行き届かないところが多々出てくることと思われます。会員の皆様には、どうか積極的に大会運営にご参加・ご協力をお願いいたします。

 

最後になりましたが、会員の皆様が、本学会での活動をとおして、また、それぞれの職場での活動をとおして、それぞれの成果をあげられますように祈念いたしております。



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